息子とヒプノチャネリング5

             以下は私の息子が、幼少期からヒプノチャネリングで受け取ってきたメッセージを自分なりに解釈して、将来の自分に向けて書いたお話です。

[それぞれ合った環境は必ずある]

僕の母が与えてくれたもう一つの教育。それは、柔軟で活発な環境変化でした。僕は小学生のうちにおそらく20回以上転校をくり返してきましたし、通っていた中学校も通算で5校あります。最短で転校した日数はわずか2週間。日本だけでなく、海外にも住んだことがあり、これほど環境が変わる経験をした人はなかなかいないのではないでしょうか。優秀な友人たちには、試験の点数で負けることはありましたが、これまで一度も引越し回数で負けたことはありません。

だからこそ、言えることがあります。それは、学校環境には相性が存在するということです。これは実はとても大切なことだと思っています。

数十回の転校を繰り返していると、ニューカマーとして入り込んでいく度胸が自然と身についていきます。どんなところでも基本は馴染めるだろうという自信があるわけです。

でも意外とそうはいきませんでした。たとえば、イジメにあうこともありました。仲良くなったかと思えば、なぜか急に無視されるようになることもありました。あるいは、一見問題なく学校に通っているようにみえて、精神的に苦しさを感じ、うつ症状が出そうになったことも覚えています。ではそれは、僕個人のパーソナリティが原因だったのでしょうか。違います。逆にあるところでは、とても楽しく馴染み、もう転校をしたくないと思うこともありました。その差は何でしょうか。

よく人は環境の影響を受けると言います。たしかにその通りです。人格の形成に学校、家庭など様々な環境要因が影響します。たとえば、僕が小学2年生の時、徳島の田舎の学校に通っていたことがあるのですが、ある日突然僕が母に向かって、

「うぜえんだよ」

「ばばあ!」

と普段口にしない言葉を放ったといいます。(もう記憶にはありませんが)当時はサッカーを習っていて、少しやんちゃなお友達がいたようで、言葉使い一つとってもすぐに影響を受けて帰ってくるわけです。

ちなみに母はこれを聞いて驚き、すぐに転校を決めました。さすがは僕の母。スリーアウトどころかワンアウト、即退場なのです。そして環境を変えた途端に、息子はすんなりとまた元に戻ったとのことです。

これらのことは矢印の向きでいえば、「環境」→「個人」という向きで、たしかに重要です。しかし僕は、この反対向きについても考える必要があると思っています。環境が個人に与える影響と同時に、それぞれの適性がある環境を見つけ出すことも重要なのではないでしょうか。

自分に合った環境を見つけようと転々とすることに否定的な意見もあります。それは「逃げ」であって、今ある環境で頑張ることを大切に思う方々もいるかもしれません。ただ少なくとも、私はイジメがあった学校に居続けていては今のようになることはできなかったでしょう。僕は、選択肢として環境の変化を選ぶことは間違いではないと経験則からそう思っています。

では環境から「逃げる」という意識と肌に合う環境を「選ぶ」意識の違いとは何でしょうか。その答えを考えるためには、母の能力で教わった「哲学」について触れる必要があります。

『ベースとなる人生論として、私たち人間は生まれる時にそれぞれ目的を持ち生まれています。そのために課題や試練といったものを乗り越えていく必要があります。私たちは人生の中で、都度そのチャンスを与えられます。山の頂の景色を見るために、長く険しい山道を歩んでいくようなものです。

そしてそれは決して諦めることができるものではないということ。人生は常に頂に向かって歩んでいて、そのスピードは違っても引き返すことも、歩みを止めることもありません。諦めていると思っていても、実は進んでいるのです。』

僕はこの言葉の意味を、腹の底で理解できることを知っています。僕たちが本来逃げずに解決すべき課題というのは、外的要因に影響を受けるものではなく、自分の内面にあるものです。だから、逃げるような感覚でもし環境を変えたとしても、解決すべきものなのであれば、それは常に僕自身に問題を問いかけてきます。たとえ僕がイジメられていても、楽しい学校に身を置いていても、それは絶えず問われています。しかし、どうせ同じ山を登る途中なのであれば、険しかったとしても、多少自分なりの楽しい登り方を目指してもいいのではないかと思うのです。

環境に馴染めないというストレスは、常に人を悩ましてきました。今でも多くの人が、それを理由に自死を選んでしまうといったことが起きています。日本だけではありません。僕自信がその立場になったこともあれば、そういう苦しみをもつ人を見ることもありました。その苦しさは本物です。だからこそ、自分の弱さと決めつけることなく、劣等感に苛まれることなく、何があっても、あなたは常に進んでいるのだということを理解していただきたいと思っています。僕がもらったのは、そういったメッセージなのだと思っています。

[将来の僕へ:僕らは常に進んでいる。だから環境を変えることを臆することはない]

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